ワシントン条約とは?〜コツメカワウソの密輸事件〜


『コツメカワウソ2匹の密輸容疑で大阪の男性が27日に逮捕 26日から国際取引禁止』というニュースを取り上げます。2019年11月「26日から禁止で次の日の27日にさっそく捕まるという驚きの展開・・・というわけでもなく、ニュースを読むと、この男性は以前から税関にマークされていたことが分かります。タイに頻繁に渡航しているのを不審に思った職員が調べて発覚したということなので推測ですが、この男を26日以降は逮捕できるということで税関側はこの日を待っていたのではないかと推測します。

 

 さて、26日から国際取引禁止となったということなのですが、根拠はどこにあるのでしょうか?【ワシントン条約】というなにやら厳かな名称の条約が根拠となっております。

ワシントン条約とは?

 1973年にアメリカ合衆国のワシントンD.C.で採択され、1975年に発効した野生動植物保護のための国際条約で正式名称は「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約」というそうです。日本は1980年から締約国となっています。絶滅危惧種が絶滅しないように国際的に規制をかけてみんなで守っていこうという条約ですね。1から3までランクがあって経済産業省のホームページでは、次のように定義されています。

 

「附属書T」:絶滅のおそれのある種で取引による影響を受けている又は受けるおそれのあるもの
「附属書U」:現在は必ずしも絶滅のおそれはないが、取引を規制しなければ絶滅のおそれのあるもの
「附属書V」:締約国が自国内の保護のため、他の締約国・地域の協力を必要とするもの

 

 「附属書T」は絶滅のおそれがあるため、もっとも厳しい規制対象となります。商業利用は禁じられ、学術研究のための取引も、輸出・輸入ともに許可書を発行しなければ認められません。ジャイアントパンダやウミガメ、オランウータンなど約1000種が指定されています。「附属書U」と「附属書V」については、指定された動植物が生息している国が許可書を発行すれば、商業取引も含めた利用が認められます。ただし「附属書U」に指定された動植物の許可書は、手続きの際に締結国会議での採択も必要であるなど、「附属書V」より厳密とのことです。「附属書U」にはクマやライオン、オウム、サンゴ、サボテンなど約3万5000種、「附属書V」には各国がそれぞれ定めた種が指定されています。

 

 今回ニュースとなったコツメカワウソは2019年8月に「附属書U」から「附属書T」に分類されることになったのですね。附属書Tに分類されている動物は、国際間の商業取引が禁止されます。こういった背景があり、コツメカワウソは「ペットとして飼う目的」で、11月26日以降は海外から輸入することができなくなりました。

 

コツメカワウソに会いたくなったら水族館や動物園に行きましょう!

 以前から100万円以上するような高価であったコツメカワウソは今後は現在国内にいる個体かその子供しか購入できなくなるため価格がさらに高騰することが予想されます。もし購入して飼うことができてもその飼育は非常に難しく、病気になったりした際に動物病院に前例や治療の経験がなく対応できないかもしれません。コツメカワウソを購入するお金があるのであれば、水族館や動物園へ何度も会いにいくことを強くおススメしますよ♪

 

今回のブログの題材としたニュースはこちら

 このエントリーをはてなブックマークに追加